第126章 似た者同士
「……やっと満たされた気がするよ。」
エルヴィンに腕枕をされた状態で、
呟くような音声の方へ視線を送る。
「……良かった。
……ずっとしないようにしてて、ごめんね。」
「本当に申し訳ないと思っているのか?」
「え、いや……思ってるよ?
思ってるけど、別の意味でも…
色んな意味で申し訳なく思ってるし……」
すかさず問われた発言に、
思わず言葉を詰まらせる。
「これはもう君の性格のせいだな。
俺がいくら言っても納得してくれないらしい。」
「……それはどれについて?」
「全部だ。」
エルヴィンはそう即答した後、
ククッと肩を竦めながら笑った。
「俺も君も似た者同士だな……
頑固で自分の考えを曲げるのを極端に嫌がる。」
「……私はエルヴィンほどではないけど。」
「ほう。どの口がそんなことを?」
頬をつんつんと指先で突かれ、
思わず小さく吹き出す。