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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第119章 相談相手は恋敵





エルヴィンはモブリットから
完成した書類を受け取り、軽く目を通す。



「さすがモブリット。
書類仕事は特に早いな。」


モブリットに頼んだ書類は
ものの数十分で片付けられ、
思わず感心のため息が零れた。


ハンジから学ぶことが多いと言っていたが、
ここはハンジがモブリットから
学んで欲しいことの一つだ。

そう思わずにはいられないほど、
書類に関して二人は対照的だった。



「団長の力になれて良かったです。」

「ありがとう。
今日はもう休んでくれていいよ。」


モブリットの肩を軽く叩き、
執務机に戻ろうとした時


「……あ、あの、団長!」


かなり迷った末に出たような声で
呼び止められ、踵を返した。



「どうした?」


「……こんなこと聞くのは
どうかと思ったんですが……」


躊躇いが声になったような
困惑した声を聞きながら、
モブリットの正面のソファーに座る。



相談事だろうか。珍しいこともあるものだな。

そう思いつつも、それは嬉しくもあった。



「……団長は…その……、
リヴァイ兵長の隣の部屋で、
困ったことはありませんでしたか……?」



……何の話だ?



一瞬考えを巡らすが、
すぐにその問いの見当が付き、
思わず小さく吹き出してしまった。

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