第2章 1話 再開のスターティングブロック!!
―――――――――――
――――――――
―――――
「…とか。あの頃は小難しいこと考えてたっけ?」
高二になった遙は水風呂の中で昔のことを思い出していた。
「(死んだばあちゃんから聞いた古いことわざ。10で神童15で天才20過ぎればただの人。)ただの人まであと3年ちょっと…」
ゆっくりと湯船に身をひそめる。
水の中から見る風景は幼いころ慣れ親しんだものなのに、どこか違うような感じもした。
「(あぁ。早くただの人になりてー。)」
そう思ったとき春を告げる桜の花びらが1枚舞い落ちた。