第1章 【キレイな最期を】
シートを軽くなでながら話す
その心地よさにアイアンハイドも自然と落ち着く
「うん。散るときに綺麗だから」
桜は最後のヒトヒラまでも様になる
命が終わる最後の瞬間まで美しいと思える
まるで自信があるかのように
「見なさい」と言わんばかりに堂々と美しく散る
最後まで卑怯に逃げようとする私とは違うから
散ってこそ桜
私も死んでこそ
価値が生まれる
誰も私なんて望んでないから
だから、生まれてきてごめんなさいなんて誰かに呟いて
謝った事で自己解決できたようにしていたんだ
いつものように家へとつながる道を走らせる
遠くで自分の家が見えた
だが明かりがついていない
アイアンハイドはスピードを上げて家へと急いだ
「おい」
トランスフォームし、中に入る
だが人が居る気配はない
テーブルの小さなライトだけがついていたので
その方へと歩くとひとつのキャンドルがあった
桜をモチーフにした可愛いキャンドル
はアイアンハイドの居ない間にこれを作っていた
キャンドルの下に一通の小さな手紙があるのに気づいたアイアンハイドは
指でその手紙を開く
。。。。。。。
Dear Ironhide
前に話してた桜だよ
これはキャンドルっていう物なんだけどね
暇つぶしに日本から持ってきた物、ここで完成させたの
アイアンハイドはキャンドルなんて柄じゃないから使わないだろうけど
きっと綺麗だから使ってみて!
良い香りもするよ
アイアンハイドと一緒に居て、すごく楽しかった
最後の思い出作ってくれてありがとう
大好き
From Little girl
。。。。。。。