第5章 〈紫〉のイルミネーション
……ねぇ、具合悪いのってケーキじゃなくて今日会ったときから飲んでるそれが原因なんじゃない?
キムチ味のジュースってなに?
って言ったら「反論できません……」とか言ってさー。
なんか可哀想になってきた。
「お茶買ってくるから待っててー」
「うん……ありがと」
やけに素直……この後死んじゃうとかじゃないよね?
ここまで来ると流石に不安なんだけど。
お茶一気飲みして、隣に座ってるオレの肩辺りにもたれ掛かってくる。
具合悪いからだってわかってるけど……でも普段してくることないじゃんこういうの。
だからさ……いいよね、ちょっとくらいイチャイチャしてる気分味わっても。
なんかオレ女々しくない?
うわー……引く。
「帰る?」
「……帰るのめんどくさ」
「ちょ、肩に頭突きすんなし!」
「じゃあでこにしてやろーか!」
「嫌に決まってんじゃん!」
この繰り返しをしばらくやった。
思い返すとバカだよねーオレら。
ガキみたいだし。
でも、ちんとやるそんなことが楽しい。