第5章 〈紫〉のイルミネーション
「次はあれー」
「可愛い~!」
〈クリスマスお菓子会〉に来たんだよね。
完全制覇するまで帰らないから。
「美味しい!」
「ちん普段ならもうキャパオーバーじゃない?大丈夫なの?」
「ケーキは別腹でしょ」
「まあね~」
ちんってこんなにケーキ好きだったんだ。
ふーん……あ、でもクッキーの方が好きなんだっけ?
後でクッキーバイキング行こうかな~。
って、あれ? 色々考えてたらもうケーキ食べ終わっちゃった。
は~食べた食べた、満足~。
てかちんさぁ、うっぷうっぷしすぎじゃない?
なんでそんなになるまで食べるわけ?
「気持ち悪い…」
「ちんバカだね」
「……はい」
あれ、いつもは否定するのに。
……外の空気吸った方がいいかな。
ベンチ見つけたけど雪積もってて、はらっても冷たそう。
「どうするー?」
「座る……ちょっとジュース飲む……」
顔色悪い。
もう帰った方がいいかな。