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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第24章 パトカーのサイレンって何もしてないのになんか緊張する


「「うゎぁぁぁぁぁ!!!」」

神楽ちゃんの手によって墜落した銀さんはクッションとしての役目を全うすることなく場末のキャバクラの前で伸びていた。

なにこれ。
やだこれ。
あんだけ長ーい時間シリアスシーンやった挙句、
一大決心して一歩踏み出した先でぽっくり死にましたってどんな急展開?
とどのつまり何か?
結局作者年単位で失踪したと思ったらオチ思いつかなかったとかじゃないよね。
違うよね?違うって言ってよ!!!

(天の声 : 違います)

新八「さくらさん、心の声だだ漏れです」

そうこうしている間にどんどん地面が近づいてくる。

嗚呼、もうおしまいだ…
さようなら人生。
さようなら読者の皆様。
今までありがとう。
さようなら…

諦めて目を瞑ったその時ーーー

「わうーーーん!」

どこからか犬の鳴き声が聞こえ、体が暖かいモフモフに包まれた。

神楽「定春ゥ!!」

定春「ワン!」

神楽ちゃんに名前を呼ばれ、大喜びで尻尾を振る定春。

神楽「よーしよしよし定春ゥ。いい子に待ってたアルか!」

定春に飛びついた神楽ちゃんはこれでもかという程定春を撫でまわした。

名犬定春に助けられた私達はと言うと…

『……』

新八「…」

『ぶっちゃけ死んだと思ったよね?』

新八「心臓が一生分フルコンボした気分ですよ」

背中合わせでへたり込んでいた。

そんな私たちを訝しげな目で見る町民達。

そりゃそうだ。
いきなり空から人が集団で降ってきて、
更には見たこともないような4Lサイズ犬も来たとなれば…

『衆目に晒されるのも無理もないわ』

新八「どうしましょうね、コレ」

じろじろと纏わりつくような視線は相も変わらず私たちに向けられている。
なんならさっきよりも人、増えてない…?

『ね、ねぇ…』

新八「はい…」

『人、増えてるよね?』

新八「増えてますね」

『…』

もう無理!もう耐えられない!
すぐにでもこの場から消えてなくなりたい!

神楽ちゃんと源外さんにアイコンタクトを送り、逃げようと足に力を込めたその時。

プルルルルルルル…!

その場にいた町民が一斉に電話をかけ始めた。




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