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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第22章 邂逅


翔太「みんな揃いも揃っておんなじお土産じゃあ先生もあっちで飽き飽きしてんだろうな」

手渡された切り抜きには、8年前の殺人事件の犯人が捕まえられたことや、捕まえた警察の名前が載っていた。

翔太「俺たちが施設で暮らしてる間、姉ちゃんはずっと戦ってたんだ。今までずっと…。だから先生、心配かけたと思うけど、8年も顔出さなかった姉ちゃんのこと、怒らないでやってくれ。先生が怒るの鬼みてぇに怖いから」

くしゃくしゃの顔で翔太が振り返る。

翔太「それから、姉ちゃんにも、頼む」

『…?』

翔太は私の手を両手で包み、頭を下げた。

翔太「俺たちの姉ちゃんを、許してやってください」

『え…』

翔太「お願いします。俺たちを守ってくれた姉ちゃんを恨まないでください。もう、許してやってください」

何度も何度も懇願するうち、翔太は膝から崩れ落ちた。

『翔太、やめて…』

翔太「誰も姉ちゃんを恨んでなんかない。俺たちも、先生だって!なのに自分で自分を恨んでたら、誰が姉ちゃんを許すんだよ!誰が姉ちゃんを幸せにするんだよ…」

泣きじゃくる翔太の背中は、成長した大きな体躯に似合わずとても小さく見えた。

『私が…私が余計なことをしたせいで先生は、撃たれて…みんなはバラバラになって…私があんなことしなければ…』

翔太「先生は姉ちゃんを守ろうとしたんだ」

『だから…!』

翔太「先生は姉ちゃんに生きて欲しかったんだ。孤児院の子ども達に生きて、幸せになって欲しかったんだ」

『…っ』






生きる人間には等しく未来がある。
辛く悲しく、耐えがたい絶望が待つ未来が必ずある。
でも恐れないで。
その未来を超えた先にある幸せを、大切にしなさい。
生きてその瞬間を必ず掴みなさい。

私の幸せは、
貴方達が生きて幸せになる未来があると、
信じて疑わない今そのものです。






先生の言葉だった。
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