第17章 夢幻
〜銀時side〜
0:18 A.M.
銀時「ふぁー…」
風呂から上がって台所へ直行し、只今絶賛風呂上がりのいちご牛乳タイム中。
銀時「ップハァ!く~!」
あー…やっぱいいわ。いちご牛乳。
最高だわ。
疲れた体に染み渡るわこれ。
いちご牛乳のパックを片手に、何となくテレビをつける。
銀時「!?」
瞬間、暗闇の中に浮かびあがったのは女の顔。
そいつは血走った三白眼でこちらを見ていた。
「寝る前にはしっかり歯磨き!しないと私…出ちゃうかも~」
ブチッ
慌ててコンセントを引きちぎる。
銀時「…CMか」
ったく何つーもん作ってんだ。
あんなんガキが見たらトラウマもんだろ。
お母さんが歯ブラシ持って近づいてくる度に泣き叫ぶだろ。
銀時「…」
台所へ引き返し、いちご牛乳を冷蔵庫に戻す。
いつものように歯磨き粉を搾り出し、光の速さで歯を磨いた。
いや、ビビってないよ?
んなわけねーじゃん、ガキじゃあるめーし…
いっつもこのくらいで歯磨いてるし?
手動電動歯ブラシみたいな?
手動電動?まぁいいや。
てかそもそも歯磨きしたから何の問題もないし。
とりあえずノープロブレム!
口を漱いだコップを蛇口の脇に叩きつけ、音速で廊下を走る。
銀時「うぉぉおおぉ!」
わざと大声をあげながら自室へ走る。
違うから!
怖いとかそういうのじゃなくて…あのアレ
アレだから…
「いやぁぁぁぁ!!」
銀時「ギャァァァァァァ!」
突然、何処からともなく聞こえてきた悲鳴につられて叫び声を上げた。