第6章 「生まれ変わった後に」
両親が亡くなった日
「氷空…行きますよ」
「クラウドとカズマサが待ってる」
「…もう少しだけ」
「「…」」
7歳の誕生日の1週間後
私とノボリ兄さんとクダリ兄さんはクラウド達に呼び出されてカナワタウン行の駅のホームに来ていた
目の前はいつもの通りの駅のホームではなく
血で染まっていた
そして、私達の目の前には黒と白のコートを着た両親がさっきまで倒れていた
…今は病院で緊急手術中
助かる見込みは薄いらしい
壁とかには弾痕のような跡もあって騒ぎの大きさを思い知る
駅を乗っ取ろうとしたテロリストたちはジュンサーさんに捕まり、事情聴取を受けている
家族は私達3人だけになってしまった
「氷空ちゃん、ノボリ、クダリ、ボスたちの居る病院に行こうか」
「きっとボスたちは大丈夫なはずや!」
俯きながらホームを見ている私達にクラウドとカズマサが手を差し伸べた
1週間後
私達3人はライモンシティのはずれにある墓地にお墓参りしに来ていた
両親が亡くなってからジョウトに居る叔父が仮の駅長に就任したりニンバサに居るインゴとエメットにも連絡いれたりといろいろ忙しかった
それで兄さん達はいつかバトルサブウェイに就職すると言って勉強を始めていた
私はといえば
粗方の家事が終わるとライモンシティに出て街に居るポケモントレーナーとストリートバトルをしていた
何故かポケモンや人の怪我を少しだけ治す力がある事や結界を貼ることが出来る事を最近になって知り
時々傷ついたポケモンを見かけては治す毎日を送っていた
「お母さん、お父さん、また手紙書いたから見てね」
私はそう言うとお墓の前において兄さん達と一緒に帰っていく
天国で私達の事を見守っていてくださいと思いながら