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運命を紡ぐ人たちとその日常

第3章 「不思議な迷宮に落ちていく」


夢魔と私…

「…血を吐くくらいなら、病院に行ったら?」
「それは嫌だ」
これで何度目になるだろうか…
今回もまた狭間の空間の攻略にナイトメアが付き合ってくれている…
ユキも…色々と引き継いでから私の所に還ってくればいいのに…
未だに攻略出来ないのもそうだし…
魔法も上手く使えない…
銃や短剣の方が扱いやすいんですけど(笑)
まあ、今の私は半分余所者で半分役持ちだから…
ゆっくりとこの世界に馴染めばいいと言われたし…
どの道、もう一人のユキに会わないと…
…それにしても、ユキは元々どこの役持ちだったんだろう?
そういえば記憶にもないし…
いつか分かる時が来るのかな…?
「君は…」
「ん?」
「何でもない…練習を続けるぞ」
ナイトメアは何かを言いかける‥が、やめたみたい…
彼は私の事について何か知っているのかな?
「何か隠して無い?」
「なっ何の事だ?」
うわ…分かりやすい…
でも、隠してるって事は何か考えがあっての事だよね?
だったら…深くは追及しない…
そう思うと…狭間の空間の攻略に集中する…
ナイトメア曰く、夢とさほど変わらないらしい…
しかし、夢魔が居る時の夢みたいに書き加えられたり…修正は出来ない…
狭間の世界に迷い込んだ者たちの強い思いや記憶…そういったものが反応してしまう空間…
勿論、誰が居ても修正は出来ない…
私も例外では無く…油断するとあの時の記憶が強く出てしまう…
でも、うまく使いこなせると移動が楽になるらしい‥
塔から買い出しに行くのって結構力仕事だから大変なんだよね…
…だから、ナイトメアに手伝って貰うってわけだ…
いつかは克服できるようにしないと…
でも…今回も無理そうだ…
「ゴホッゴホゴホ…」
ナイトメアはまた血を吐いている…
背中をさすりながら…
今回もやめておいたほうがよさそうだね…
いい加減病院に行って、注射の10本でも20本でもうって貰いなよ…
そう思いながらため息をついた…
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