第3章 「不思議な迷宮に落ちていく」
両親が殺された日2
「…で、この国にやって来た」
今、この部屋には誰も居ない…
エースもユリウスも…仕事で出かけている…
ナイトメアはあのままだと復讐に囚われてしまうと言っていたけど…
その前に私は…半分はこっちの世界の人間だ…
いつかは自然と気が付いてこっちに来ないといけなかった…
私も…あの子も…
一人のユキという少女の時計から分かれてそれぞれの世界に生まれた…
あの子は何時此方の国に来るんだろう…
もしかすると…アリスと親友になる事は私にとっては必然な事だったのかもしれない…
まあ、色んな選択をした自分が居るから…
違う世界ではアリスとは親友でもなんでもない…
そんな世界もあるんだと思う…
両親の葬儀にも参加出来なくて…本当に親不孝な娘だよね…
その上、犯人を取り逃がすなんて…
…
…
「な~に暗い顔してんだ?スノウ…」
「どうした?変な客でも来たのか?」
エース…ユリウス…帰っていたんだ…
この世界の人はアリスも含めて…多分私の過去を知らない…
知ったら…多分軽蔑すると思う…
自分の未熟さを呪った…
一部…ナイトメアとペーター…そしてユキは…知っているけど…
あの3人は軽蔑しなかった…
でも、ユリウスたちはどうなんだろう…?
嫌われるのが怖い…
だから…
「ううん、何でもない…ちょっと最近考えなきゃいけないことがあって…」
気持ちの整理がつくまでは…
「ほら、次の時間帯に作る料理とか…ね?」
もう少し時間をください…
「何かリクエストある…?」
「じゃあ…」
「俺は…」
…
…
そして…数時間帯後…
自分の過去を告げた…
ユリウスとエースはもちろん…他の皆も受け入れてくれた…
アリスは逆に黙っていた私に怒ってくれた…
…
…
…その後、10時間帯が過ぎ…
私の運命を決める最初の大まかな分岐…引っ越しが起きた…