第3章 「不思議な迷宮に落ちていく」
両親が殺された日1
私は‥目の前で親が殺された…
あの日は…私は両親の仕事を手伝っていた…
今となっては両親と一緒に仕事をして過ごす…最初で最後の時間だった…
とある連続殺人事件の犯人を追いかけるらしく、私も銃を携帯して警戒してろ…と注意されている‥
追っていた犯人は…双子の少年と少女だった…
多分、偽名だろう…
グレーテル…と名乗る少女はパレットナイフで攻撃をし…
ヘンゼルと名乗る少年は…ギザギザのナイフで攻撃していた…
情報だと、銃を携帯しているらしい…
この双子は…最初に自分の両親を殺してから…楽しくなり…今に至ると言われていた双子だった…
で、何で学生の私が手伝っているのかというと…
おじい様がこの双子の同世代である私にあの双子を説得して欲しいんだという…
あの狂気さ…もう、話を聞くっていう体制じゃないんだと思うんだよね…
でも、おじい様は警察の幹部だから…やるだけやってみるか…
静かに近づいてくる私に
「なあに?お姉さん」
「私達は今…遊んでいるの…お姉さんも殺されたいの?」
人を殺すという行為を遊びととらえている…
さて、どう交渉するべきか…
…考えていると、双子が攻撃してきた
考える時間もくれないのか…
そういえば…
基本、近距離の攻撃しかしないらしい…
「ねえ、大人しく殺されてよ…」
双子は楽しそうに笑っている…
でも目は人殺しの目だった…
私は避けながら考える…
暫くして、両親が加勢してくる…
確か…交渉してもダメだったら殺せと言う指示も出ていたっけ…
「スノウ!!避けていないで攻撃しろ!殺されたいのか?」
お父様…
「もうすぐ援軍が来るわ…頑張って…」
お母様…
お手伝いとはいえ…これは仕事なんだ…
ゲームで遊んでいる時とは違う…
そう思い、銃を握る…
次の瞬間、二つの銃声が鳴り響いた…
ドサッ…
目の前に居た両親が倒れる…
思わず目を見開いた…
涙が伝って地面に落ちていく…
両親の脈は…もうすでになく…
体が冷えて来ていた…
目の前には狂ったように笑う双子…
私は…両親が殺されたショックでその場に倒れてしまった…