第3章 新しい部屋
(さっきの…会議にいたよね……)
ピンクの髪にビン底メガネを頭につけている男と、金髪で目が何かで隠れていてよく顔が分からない男を見て思った。
コビー「えっと…“清者”さん、いますか…?」
「‼︎」
(私…⁉︎)
「あいつに何か用か?」
コビー「あ…あのですね、さっき見た時からちょっと気になっていて…」
ヘルメッポ「え、お前まさか」
ヘルメッポが両手を自分の赤らめた頰にあてた。
コビー「そーゆーことではありません‼︎ お話したいな、と思っただけです‼︎」
「なるほどねェ…」
「…。」
(このピンク髪の人…悪い人には見えないけど…)
真鈴は青雉の腕の中に隠れて様子を見る。
「まぁいるっちゃいるけど…」
「ひゃっ」
青雉は真鈴が隠れている方のマントをひるがえした。
コ&ヘ「‼︎」
「ちょ待っ‼︎」
コビーとヘルメッポは真鈴を見た途端頰を赤らめ、真鈴は青雉の背中に隠れた。
マントをぎゅっと掴む。
「こいつら能力者じゃねェし、悪さするような男じゃねェよ?」
青雉は首を回し、後ろの真鈴を見ながら言った。
「…。」
青雉の背中からそっと、海兵二人を見る。
コ&ヘ「っ‼︎」
ズキューン←(二人のハートが撃ち抜かれた)
ヘルメッポがコビーの耳元で囁いた。
ヘルメッポ「ヤベェ…可愛いじゃんよ、“清者”ちゃん」
コビー「……何言ってるんですか」
(僕も可愛いと思ったけど‼︎)
ヘルメッポ「だって、だってよ‼︎」
コビー「痛い‼︎ 力加減考えて叩いて下さいよ‼︎」
ヘルメッポが興奮してコビーの肩を叩いている。
…そんなわちゃわちゃしている二人を見た真鈴はというと。
(…子供? なんかこの二人、面白い…話してみようかな…ほんとに悪い人とは思えないし)
真鈴は青雉の背中から出てきて、青雉の隣に立った。
…マントを掴んだままで。
コビー「‼︎ あ、えっと…あの‼︎ 僕、コビーと言います‼︎ 海軍本部曹長です‼︎」
ヘルメッポ「俺はヘルメッポ‼︎ 海軍本部軍曹だ‼︎」
「わ、私は…」
(…名前言ってもいいのかな…?)
チラリと青雉を見て、アイコンタクトをしようと試みた。
青雉はすぐに気付いてくれ、内容も把握してくれたようだ。
「大丈夫だぜ、言っても」