第2章 世界会議
「…。」
青雉だけが真鈴の変化に気がついた。
(んー…リンリンちゃん、あいつの笑顔見てなんか硬直しちゃって…)
…胸にムカつきを覚えた。
(…あ” 〜なんだこりゃあ。地味に胸がムカムカするぞ…)
そんな青雉はさておき、真鈴達は話し続けていた。
どうやらたしぎと真鈴の気が合うようで、2人だけ、話が盛り上がっている。
(たしぎさん…なんか、愛華に似てる。話しやすいし、お姉ちゃんみたい…)
愛華、というのは、真鈴の友達だ。
家が隣の幼馴染みで、かなり仲がよかった。
「…真鈴ちゃん、ちょっといいですか?」
「?」
「えーいっ」
「⁉︎」
ぎゅう、と正面から抱きしめられた。
身長的にたしぎの胸辺りに真鈴の顔がくる。
(た、たしぎさんおっき…じゃない、苦し、い)
「やっぱり抱き心地ちょうどいいですね〜♡」
「た、しぎさん…ぷはっ‼︎」
「あァ、ごめんなさい‼︎ いやぁ、ほんと、可愛いです…♡」
『………。』
そんな2人を見た残りの男2人は、なにか複雑な気持ちになったのであった…。
((モヤモヤする……))
「あ、あの、たしぎさん」
「呼び捨てで構いませんよ?」
「無理です‼︎ 私より年上なのに…」
(しかも、お偉いさんみたいだし……あの会議に出てる、ということは。)
「たしぎさんこそ、私に敬語使わないでください…」
「え…うーん、私元々誰にも敬語なんですけど…」
「頑張って使わないでください。」
「…そうね、頑張ります‼︎」
青&ス((何の会話だ、こりゃ…))
…なにかよく分からない対話をした女子2人であった。
「あ、スモーカーさんも話しましょうよ‼︎」
「…俺はいい。というか、そろそろ帰るぞ」
「えー‼︎ もう戻るのですか⁉︎」
「いつまでもアッチを留守にさせるわけにはいかねェだろうが。」
スモーカーはマントをひるがえし、出口に向かって行った。
「待ってください、スモーカーさん‼︎ あ、真鈴ちゃん、またね‼︎」
「はい…」
たしぎはニコリと笑い、そのままスモーカーの後を追っていった。
部屋に2人、残された。
「リンリンちゃん」
「はい」
「俺達も戻るとするか?」
新しい部屋に…
「‼︎」
(そうだった…新しい部屋に移るんだ)