第2章 世界会議
「あの‼︎ 本当に貴方、“清者”なんですよね⁉︎」
「⁉︎ あ、はい…?」
いきなり眼鏡っ娘が目の前に来た。
そして、両手を握られた。
「⁉︎」
「わあぁぁ‼︎ “清者”がこんな可愛い子だなんて‼︎ というか、会えるなんて‼︎」
「は、はぁ…」
眼鏡っ娘は目をキラキラさせながら話し続ける。
「おい、たしぎちょっと離れろ。“清者”が困ってる」
「あぁ〜ちょっと‼︎ 何するんですか、スモーカーさん‼︎」
スモーカーは真鈴から眼鏡っ娘を引き離した。
「あと、初対面で名前も名乗らずに興奮するたァどういうことだ」
「あ‼︎ すっかり忘れていました…。すみませんでしたね、私はたしぎです‼︎ G-5支部大佐です‼︎ 仲良くしましょう‼︎」
「はい…」
両手をブンブンと上下に振られた。
「俺はスモーカーだ。G-5支部中将。」
手を出された。
たしぎの手を離し、差し出されたスモーカーの手を握った。
岩のようにゴツゴツしている。
「えと…よろしくお願いします…」
「あァ。」
手を離す。
「あ、スモーカーさんは能力者なんですよ?」
「⁉︎」
一気に後ろの壁までさがった。
一同は目をぱちくりとした。
「……そんなに警戒しねェでもいいじゃねェか…」
…地味に傷ついたスモーカーであった。
「大丈夫ですよ‼︎ スモーカーさんは健全(?)です‼︎」
「何わけの分からねェこと言ってんだたしぎ‼︎」
「リンリンちゃーん、大丈夫だから戻ってきなー。こいつはお前の能力を取って食う奴じゃねェよ〜」
『リンリンちゃん?』
スモーカーとたしぎの声がかぶった。
「あー、こいつのあだ名だよ。ほら、自己紹介してねェからこいつらお前の名前知らねェぞ?」
「あ、えと……はい」
真鈴は再び2人に近づき、ぺこりとお辞儀した。
「江ノ坂真鈴です。よろしくお願いします」
「真鈴ちゃんですか? 分かりました、こちらこそよろしくお願いします‼︎」
「真鈴か…よろしく」
2人は真鈴に微笑みかけた。
「‼︎」
スモーカーの笑顔にキュンときた。
(怖い人かと思っていたけど…本当は優しい?)