第2章 世界会議
初めて牢屋の外を歩く。
階段を登りきれば、景色が一気に変わった。
「明るい…‼︎」
「そりゃあねェ…さて、だんだんうるさくなるな…」
海兵に会う度、敬礼をしつつ、好奇の目を向けられる。
(う…通る人皆こっちみてくる…)
…元帥と中将と大将が一緒だからなのだが。
あと見たことない少女が一緒にいるのだからなおさらだ。
真鈴は青雉のマントを掴んだ。
「‼︎」
そして、真鈴が軽く震えているのに気がついた。
「…リンリンちゃん、ちょっと離して」
「…っ」
恐る恐る掴んでいた手を離す。
手を離した瞬間、青雉がマントをひるがえし、マントで真鈴を包み込み、自分の方へ引き寄せた。
「⁉︎」
ザワリ、と周りが驚きざわめく。
「あの…⁉︎」
「ジロジロ見られるの、嫌なんだろ?」
「‼︎」
青雉は気付いていたのだ。
「……ありがと、青雉」
青雉の腰辺りの服を掴んだ。
キュウン、と青雉の心臓が締め付けられる。
(……ヤバイな、結構クる…)
今すぐにも抱きしめたい衝動が湧くが、抑える。
周りの海兵達は、普段みることのない青雉の様子に戸惑いを隠しきれなかった。
「あ、青雉さん…⁉︎」
「あの女の子、誰だ⁉︎」
ガープ「なんか騒がしくなってんなー。青雉、お前何かし」
ガープは後ろを振り向いた。
ガープ「なぬ⁉︎ お嬢ちゃんがいない⁉︎」
センゴク「はぁ⁉︎」
「あ、大丈夫ですよ、ココにいるんで。」
青雉がマントをひるがえすと、真鈴が現れた。
「ジロジロ見られるのがイヤみたいで」
ガープ「なんじゃ……にしても、お似合いじゃのぅ、ぶぁっはっは‼︎」
『⁉︎』
2人とも頰を赤く染めた。
「お、お似合いなんかじゃないです‼︎ 青雉にはもっといい人が…‼︎」
真鈴が必死に否定する。
ガープ&センゴク(呼び捨てー……)
…影でニヤついている、お爺ちゃん達だった。
(青春……若いやつらはいいなァ)