第2章 世界会議
「あ、いや…なんでもねェよ、気にするな」
手で顔を隠し、そっぽを向いた。
「? ??」
「ん?」
…足音が聞こえてきた。
しかも1人ではない、大勢だ。
「…誰か来る?」
「あァ、多分…センゴクさん達だろう。」
青雉の予想は当たった。
「ほぉ…この少女が“清者”」
「ふっふぉ〜美人じゃないか‼︎」
「ガープ‼︎ お前は黙っとれ、あとせんべい食べながら喋るな‼︎」
「ぶわっはっはっは‼︎ 茶」
「ここに茶はないっ‼︎」
ゴン、と丸い頭の人が白髪のお爺ちゃんを殴った。
(この白髪のお爺ちゃん…私のひいじいちゃんに似てる…‼︎)
「ひいじいちゃん? …あ。」
つい口に出してしまった。
「お前のじいさんではないが…私はセンゴク。海軍元帥をしている。」
頭の丸い、アフロヘアーのお爺ちゃんが言った。
「わしはガープ。海軍本部中将じゃ。よろしくお嬢ちゃん」
そう言って手を牢屋の中に差し出してきたのは、真鈴のひいじいちゃんそっくりの白髪お爺ちゃんだ。
「あ、はい…よろしくお願いします…」
ガープの手をとり、軽く握手を交わした。
(元帥…中将…きっとお偉いさんだろうな。青雉も敬語だったし)
「センゴクさん…」
「おぉクザン君。見張りご苦労さん。」
「もう連れていくのですか?」
「あぁ。部下に任せるのはちょっと不安でな…わざわざ来たわけだ。」
ガチャン
「⁉︎ ガープ貴様、何している⁉︎」
ガープは牢屋の鍵を開け、真鈴と青雉を牢屋から出した。
そして、真鈴の足首についていた鎖を外した。
「何故足の鎖まで外している⁉︎」
「えーだって可哀想なんだもん。枷がめり込んでいて痛そうだったし」
真鈴は自分の足首を見た。
なるほど、枷がついていたところに跡が残っていた。
「あの…ありがとうございます」
「いいや、礼には及ばんよ」
バリッとせんべいを食べた。
「さぁ、早く行こうじゃないか‼︎」
「何故貴様はそんなに気楽なんだ、全く…」
センゴクは頭を抱えた。
真鈴はなんだか面白くなって、クスリと小さく笑った。
(気楽なところもそっくり…)
「行くぞ。“清者”はあとからついて来なさい。」
「はい」
階段を登っていく。