第1章 繋がる糸
「ーーーあっ!」
私はあることを思い出し、大きな声をあげる。
私以外の三人はきょとんとした顔で私を見ていた。
「海燕と修行の約束してたんだった!!」
夜一「あー…志波家の坊か。修行ならまたわしがつけてやるからの。また明日も来るんじゃぞ?……そなたに紹介したい奴もおるし…」
「わぁっ!また明日も行っていいの?!ありがとう!夜一さんっ♪」
嬉しくて抱きつくと夜一は私をぎゅーっと抱き締め、白哉をちらりと見た。
白哉(…夜一のやつ……触りすぎではないか…)
夜一「……うらやましいじゃろ?(口パク)」
白哉「ーーーくっ////!!」
夜一「本っ当に青蘭は愛いやつじゃな♡」
夜一はこれ見よがしに青蘭の頭を撫でて見せる。
白哉「ーーーっ!………お、おいっ!… 青蘭っ!しゅ、修行ならば、私にも付き合っては……く、くれぬか…?ちょ、丁度相手が、欲しかったのだ…!」
「えっ!白哉が一緒に修行してくれるの?!やったぁ♪約束だよっ?」
ニコッと笑い、白哉に向けて小指を出すと、白哉は顔を赤らめながら固まっていた。
「白哉?約束だから……指切り、でしょ?」
首をかしげて微笑むと白哉は目をそらし、そっと小指を出した。
小指を絡め指切りをするも、白哉は一言も発せず黙り混んだままだった。
白夜(か、可愛すぎる……///)
白哉との指切りを終え、私は海燕との約束のために朽木家を後にした。
その後ろ姿を白哉はいつまでも見つめていた。
彼女と繋いだ小指を握りながら……
夜一「さてと、わしも戻るかの。……邪魔したな、銀嶽。」
銀嶽「よいよい。礼を言うなればこっちの方じゃ。……白哉に嫁候補を連れてきてくれたのだしのぉ。」
白哉「はっ?!よっ嫁っ////!?」
夜一「ほ~ぅ…乗り気じゃのう?白哉坊?(ニヤニヤ)」
白哉「うっ!うるさいぞ!!とっとと、去るがいい!」
夜一「愉快、愉快♪カッカッカーっ♪」
赤くなりひどく動揺する白哉を笑い飛ばしながら夜一は去っていった。
その背中に罵声を浴びせる白哉に銀嶽はため息をつき、彼に聞こえない声で呟いた。
銀嶽「……わしは本気なんじゃがの。白哉よ。」