第1章 繋がる糸
夜一「青蘭っ!こやつが白哉じゃ。仲良くしてやってくれよ?」
いつの間にか二人の鬼ごっこ?は終結し、白哉は夜一の小脇に挟まれ、それをどうにか外そうともがいていた。
「白鳥青蘭です。よろしくね?白哉♪」
私の声に白哉は動きを止め、こちらを見た。
目が合いニコッと笑うと白哉は目を見開き驚いたような表情で私を見ていた。
白哉(…………なんて……美しい…女だ)
「……白哉?」
不思議に思い首をかしげると、みるみると白哉の顔が赤く染まっていく。
夜一「くっくっくっ……さては、青蘭の美しさに惚けておったな?…白哉坊?」
夜一の言葉に白哉はバッと夜一から離れると、くるりと背中を向け、顔を少しだけこちらに向けた。
白哉「朽木…白哉だ。」
その様子を見た銀嶽はため息を漏らすと白哉の頭を小突いた。
銀嶽「これ!せっかく青蘭が会いに来てくれたというのに、その態度はなんだ。しっかり顔を見て挨拶せえ!」
白哉は拳を握ると胃を決し、こちらに体を向けた。
白哉「…く、朽木…白哉…だ…。よ、よろしく…頼む////」
私の目を見て話す白哉は耳まで真っ赤になっていた。
その姿が愛らしくて私は思わず笑顔になる。
「フフっ…ちゃんと顔見て言ってくれてありがとう♪白哉。私のことは青蘭って呼んでね?」
瞬間、白哉はパッと目をそらしてしまう。
白哉「しょ…承知した………… 青蘭(小声)」
「うん!白哉っあなたと会えて嬉しいわ♪」
白哉「~~~っ////!!」
青蘭の言葉に激しく動揺し赤くなる白哉を、夜一と銀嶽は微笑ましい気持ちで見守っていた。
夜一「白哉坊の初恋……じゃの?ほっほっほっ♪」
銀嶽「如何にも。白哉のあのような姿は、初めてじゃ。」
そんな二人の会話を露知らず、白哉は人生初となる一目惚れという経験をしたのであった。