HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第13章 ほっとけない症候群《山口 忠》
「…良かったね、山口。お目当てのさんと一緒に出掛けられてサ。」
急いで着替えていると、隣でツッキーが思わぬ事を言った。
「ツッ、ツッキー!なんでそんな事⁉︎」
「…別に、嫌でも分かるでしょ。ジャンケンした時も妙にニヤついてたからね」
ま、バカ2人組には分からないだろうけどね。と、
眼鏡の奥で瞳がにやりと笑った。彼の事だから、きっと面白がっていることだろう。
「ま、精々いいとこマネージャーに魅せられるよう頑張れば?」
「…ありがと、ツッキー」
「お疲れ様でした!お先失礼します!」
超高速で着替え、ちゃんの待つ玄関へ急ぐ。
「お待たせ!…ちゃん待った?」
玄関先で壁にもたれて立っていたちゃんに告げる。
「お疲れ様、山口くん。急いで来てくれたんでしょ?ありがと、じゃあ行こう?」
部室から小走りで来たせいで少し息が荒くなっていた俺を見て、くすっと笑った。