HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第13章 ほっとけない症候群《山口 忠》
「よーし、じゃーんけん、ポイ!」
「ポイ‼︎」
我が烏野バレー部主将の大地さんの掛け声で、部員全員でのジャンケンが行われた。
練習中の今日、備品の買い出しが思いの外多い事に気づいた私は、先輩マネの潔子さんに失礼を承知でお手伝いをお願いしたところ、体の空かない潔子さんに代わって部員の誰かがお手伝いしてくれることに。
正直、練習で疲れている皆に手伝ってもらうのは申し訳ないなあ。
大地さんのは気にしないでいいよ、と言ってくれたけど。
「よし、じゃあ山口、さんと一緒に買い出し宜しくな」
「はい。ちゃん、頼りないけど宜しくね」
どうやら決着が着き、山口くんが付き合ってくれることになったらしい。
よかった、正直同級生の山口くんなら先輩方よりかは気が楽だ。
「うん、練習後で疲れているのに、ありがとね」
「気にしないで、俺すぐ着替えてくるからさ、玄関で待っててくれる?」
分かった、と返事をしてお互い部活の片付けに取りかかった。