HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第1章 あなたしか見えない《菅原 孝支》
「でも、試合にでることは諦めないし、応援だってチームが勝つために全力でやる。
あ、ごめん、なんか語りすぎだよな」
気丈に振舞ってくれるけど、やっぱり菅原は悔しいんだろうな。
私、無神経なこと、言ったかも。
「そんなことないよ!そうやってチームのために頑張る菅原は、その…かっこいいと思う!!」
「、ありがと。がきてくれんなら、頑張るべ」
そう言った菅原は太陽みたいな笑顔で笑った。
その笑顔が、好き。
「ナイスキー!」
体育館の中では既に試合は始まっていて、烏野のリードを守っていた。
ギャラリーから見ると、菅原は試合には出ていなくて。
「菅原…。誰よりも一生懸命応援してる…」
ベンチで必死に仲間の名を叫ぶ菅原は、誰よりも大きい声で、ここまで聞こえてくる。
チームが点を重ねる度に、本気で喜んでいる。
タイムアウトのときにはメンバーに声をかけている。
いつの間にか試合よりも菅原ばっかり見てしまう。
「かっこいいよ、菅原。」
試合は烏野の勝利で終わった。
「ありがとうございましたー!!」
元気な後輩たちと共に片付けを済ます菅原たちを見て、玄関で菅原を待つことにした。