• テキストサイズ

HQ‼︎ Language of love《短編集》R18

第28章 その言葉の意味を教えて《木葉 明紀》


「うーん‥木葉くん、かなぁ?」
熟考の後、恐る恐る其の名を口にする。
その瞬間、彼女の目はきらめき、ながいながい質問攻めにあった‥。

「木葉くんてさ、‥なんか目を引くんだよね。金髪だからかな?そしたら、意外と良く笑ってるなぁとか、バレー部で頑張ってるんだなぁって分かって。気づくと木葉くんのこと見てるみたいで‥変だよね」

「‥。それが恋だよおおお‼は木葉くんが好きなんだよ?」

「‥えぇ?」


「おー、ちゃん。俺がどうかした?」
「こっ、木葉くん」
その時、足音も立てずに現れたのは、‥木葉くんだった。

「今、俺の話が聞こえたんだけども」

木葉くんはそっと彼女に目配せし、彼女はそそくさと席をたった。
「ごめんっ、私用事思い出したから帰るね!?」

「あ‥わかった。気を付けてね」

扉を閉める音がして、教室には私と木葉くんだけだ。
どちらとも言葉を発することなく、時間が過ぎる。

そっと視線をあげると、彼は体の後で腕を組み、ちょっと個性的な笑顔で私を見下ろしていた。

/ 210ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp