HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第26章 Xmasは誰と《赤葦 京治》
「ここです、さん」
「‥うわぁ、凄いね」
こんな素敵な景色なのに、月並みな感想しか出てこない。この美しさは、とても私には形容できないよ。
「ここのイルミネーション、さんと見に来たくて」
そこは、大きなクリスマスツリーに、デコレーションが施された広場。
私たちのほかにも、大勢がツリーを見上げ、目を輝かせている。
「綺麗、京治くん。」
「はい、あとさん。良かったら貰ってください」
手渡されたのは大きなテディーベア。
「‥京治くん、本当にありがとう。一生で一番嬉しいクリスマスだよ」
柔らかいテディーベアをぎゅっと抱き締めて、伝える。
「何言ってるんですか、俺はこれからは毎年貴女とクリスマス、過ごしたいと思ってますよ」
そっと近づいた京治くんは、唇を重ねた。
少しだけ冷たい、けどほんのり甘い口づけ。
「好きだよ、」
「‥私も、大好き。京治くん」