HQ‼︎ Language of love《短編集》R18
第24章 小さなその手は誰のもの《月島 明光》
「‥明光くんのばか。そういうのは、好きな子に言ってよ‥。」
制服の裾をぎゅっ、と握りしめながら俯く。
「そうだよな、もいつまでもあの頃の子供じゃないんだよなぁ‥。なんか悲しいな、こんなに可愛くなっちゃってさぁ」
俺の目線よりも随分と下にあるの頭をそっと撫でる。
「‥そういうのも、勘違いされちゃうよ」
「‥ん?どうした」
なんか言いたいことあるなら言ってみな?、そう腰を屈めて彼女に目線を合わせた。
「お兄さんに出来ることなら、何でもするよ。可愛いの為だからな」
「じゃあ、言わせて貰うよ‥?私、ずっと明光くんがすきなんだよ。」
「‥俺?」
「小さい時からずっと‥、蛍と3人で遊んでた時から。私は明光くんだけ見てたの。大人で、優しい明光くんに近づきたくて、早く大人になりたかった‥。なのにどんどん遠くに行っちゃうんだもん、私だけ置いてきぼりだったんだよ‥」
君は丁寧に、ひとつひとつ言葉を紡ぎ出す。
「会えなくなっても、ずっと明光くんだけが私の心にいたの。‥明光くんにとっては、ただの子供だってのも分かってる。だから、‥さっきみたいに優しくされたら辛いよ」