第7章 excitement
「で、後どんな機能付けるんですか?」
「これは拘束具としても役立つのだヨ。」
「じゃあ、霊圧を抑えるとか?肉体的な自由だけじゃなくて、精神的な自由も無理にするとか…?」
「人様に物騒だと言っておきながらよくもゲスい事を…。」
「そうですか?じゃあ、材料は…」
「ほう…その手があったのを忘れてたヨ…で、これは…」
…どれくらい時間が経ったか、私と涅は腕輪を完成させるべくあれやこれやと話し込んでしまっていた。
「あっちゃー…もう日が落ちちゃったよ…。」
すっかり黒くなった夜の空を見上げて、次が最後だ。と気合を入れ直した。
「あの、一番隊から書類を届けに来た瀬越雲雀です。
隊長はいらっしゃいますか?」
十三番隊隊舎の廊下で見つけた金髪の女の人に話しかけた。
先程隊長室をノックしたものの返事がなかったのだ。
「隊長なら雨乾堂だと思いますよ。付いてきて。」
「ありがとうございます。」
「気にしないで。あなた、新人よね?」
「はい。今日配属になったんです。」
「やっぱり!見ない顔だと思ったんだ。私は虎徹清音。よろしく。」
「こちらこそお世話になります!」
雨乾堂に着くと膝を折り、虎徹が襖を開ける。
「失礼します。浮竹隊長に書類が届いております。」
「おお。ありがとう。…君は確か、瀬越雲雀ちゃん、だったよね?」
白髪の男性が私を見て笑いかける。
「はい。」
「中へ入ったらいいよ。」
「失礼します。」
浮竹に近付いていくと、その後ろに誰か小柄な女の子が私を見ているのに気が付いた。