第7章 excitement
「松本ぉぉお!」
部屋に入るなり飛んできた怒号に一瞬背筋が凍った。
(何何何何!?)
「そんなに怒らないで下さいよ~。」
「バカ野郎!お前はいつもいつもサボって…!… 雲雀!?」
「どうも…。」
彼女の少し斜め後ろに立つ私を見つけて眉を上げる日番谷。
今頃私の存在に気付いたということは…
(私、やっぱり知らない内に霊圧抑えてるんだ…。)
「人聞きの悪い事言わないで下さいよ、ちょっとこの子が道に迷ったって困ってたから助けてたんです。ね?」
少しショックというか寂しいというか…他の死神の人なら霊圧だけで存在に気付いてもらえるのに、私だけが違う。
もうここまで来るとどうでもいい気分にもなる。
(っていうか、よくわかんないけど…私をサボりの口実にしようって事ね。)
「そ、そうなんです。」
気持ちを入れ替えて、今はこの前にいるお姉さんに合わせなければ。
控えめに発言した私を怪しいと思ったのか、少しだけ日番谷が疑いの表情を見せた気がするが、呆れたのか諦めたのかそれ以上は追及はされなかった。
「はぁ…しょうがないやつだな。」
「ふふふっ…。あ、それで、隊長ってこの子とどんな関係なんですか?」
「!?なっ…!イキナリ何の話だ!」
不意打ちだったのか可愛く頬を赤く染めて素っ頓狂な声を上げる日番谷。更には自分のはずかしい顔を隠そうと素早く私達に背中を向ける。
(そんな反応されるとこっちまで照れるよぉ!)