第23章 rise
「そんでそんで、隊長は成績が悪かったってほんまなんですか?」
「…ほんと。」
「ええええー!」
四人の声が部屋中どころか、廊下のあちこちにまで響いたんじゃないかと疑うぐらい驚かれる。
「夜中なんだから静かにしなさい。」
「でも周り森やし、騒いでも近所迷惑にはならへんはずですよ。」
「そうそう!じゃんじゃん騒ごう!」
「純可…明日寝坊しても知りませんよ。」
「それは嫌です…。」
「なら寝ましょう。」
「それも嫌です。」
こんな時にわがままを発揮する純可に皆が笑い、私も開放的な気持ちになってきた。
(こんなに話すのが楽しいの、何年ぶりだろ…。)
気が付けば私はずっと笑っていた。
流石に頬が痛くて何度も摩りながら皆と会話を続ける。
「慶は斬魄刀持つん早かったよな?」
「僕は君達よりも一つ上ですから普通だと思いますが…。」
「あれ?そんなん初耳やねんけど…。」