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奈落の底から【BLEACH】

第23章 rise


「帰ってきたら、色々聞きたいことに答えてあげるから。」

「皆も呼んでおきます!」

「よろしくね。」

私は無邪気に笑う楓我に微笑んで、零番隊を出た。

(そうよ…私は何も失ってない。ちゃんと前を向かなきゃ。)

あんなにも悲劇が降り掛かったはずなのに、私はまだ前へ進める。
そしてもう彩李のように私のせいで狂ってしまう人を出さない。
私を支えようとしている人がいるのに、私はくよくよしてちゃいけない。

新たな道を歩き始めるんだ。
私はそう心に決めた。
一番隊の扉を開く私の心は、もう沈んではいなかった。

「総隊長、待たせてしまってすみません。」

「おお雲雀か…色々あったが、事件について整理しておかなくてはならなくてな…。ここで話をまとめたら四十六室に顔を出して欲しいとも言われている。」

「わかりました。」

「うむ…よいか?」

総隊長が横にいる紙とペンを持った側近に確認をとる。

(あれを四十六室に提出するのね。)

側近が頷いたので総隊長が話を切り出した。

「まず雲雀は王族、夔竜の当主であり、彰束彩李も王族で、雲雀とは幼馴染みであったことに間違いはないな?」

「はい。私が六歳の時に瀞霊廷へ来てから会っていませんでした。」

「一番隊の四席になるきっかけとなった虚による瀞霊廷の襲撃、雲雀以外の夔竜家の全滅、その時の証拠捏造、裁判の判決、流魂街への虚の襲撃、現世での虚出現、虚圏支配、これらは全て、彰束彩李によるもので間違いないな?」

「…はい。」
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