第22章 mail
「楓我さんのお母様…ですか。」
「…!あなたは…。」
楓我と同じ銀色の腰まである髪が揺れ、綺麗な顔をした女性が私を見る。
「…私は…零番隊の隊長です。」
「あなたが息子の…。今日は少し息子に話があって来たのですが、時間はありますか。」
厳しい面持ちで私に問いかける。
なんとなくだが、楓我を連れ戻しに来たのではないかと思った。
「はい。こちらへどうぞ。」
私はこめかみに人差し指を当てて、楓我を呼んだ。
(楓我、聞きたいことは色々あるでしょうが、とにかく隊首室の隣の部屋に居なさい。)
(へっ!?た、隊長!?な、えっ…わ、わかりました!)
突然の指示に驚きながらも言う事を聞いてくれることに安心した。
四番隊にいる間、卯ノ花あたり以外の死神とは全く連絡を取っていなかったため、突然現れた私に嫌悪感を抱くのではないかと心配していたのだ。
「こちらです。」
楓我の母を零番隊隊舎に招き入れ、隊首室に通した。
「そちらにお掛けください。」
楓我の母が椅子に座った後に私も向かい側に座る。
「まず私に事情を話せる範囲で教えてもらえないでしょうか。」