第22章 mail
卯ノ花の眉が下がる。
やはり、あまりに多くのことが一気に起こったせいで、皆混乱して状況整理が出来ていない。きっと私のように自分を責めている人もいるのだろう。
「死神の皆さんは、元気にしていますか。」
「はい。護廷の者達は元気に過ごしています。皆さん、雲雀さんのことを心配しています。特に零番隊の四人は…。」
「私は、あの子達の隊長でいていいのでしょうか。零番隊だけでなく、周りの人を不幸にしてしまっているのではないのでしょうか。」
「そんなことはありません!…あっ、ごめんなさい…。」
取り乱したように声を荒らげた卯ノ花に驚いた。
普段落ち着いている彼女が、こんなにも焦った顔をするのは珍しいと思った。
「卯ノ花隊長…。」
「雲雀さん、私達は、心から笑顔を見せてくれていた雲雀さんを守れませんでした。自分のことを大事にして、自分の立場を失わないようにすることに必死になって…。」
「卯ノ花隊長、あなたは間違っていませんよ。
誰だってそうです。私が、子どもだっただけです。」
「昔の雲雀さんは、決して子どもなんかではありませんでした。どんな逆境でも前を向いて戦い続けたじゃないですか。今回の事件だってそうです。あなたは、誰よりも零番隊の隊長にふさわしい人です。」