第18章 mirror
「襲撃が始まったら、私は彩李と対峙します。その間青い化け物の討伐を命じます。」
「了解しました!」
「任せておいて下さい!」
「必ず倒します!」
「ガッテン承知やで!」
大丈夫。私達は決してバラバラにはならない。
私は必ず全てを終わらせる事を胸に誓った。
四人は私の後ろに付いて走る。
私は彩李の霊圧を追いかけ、瀞霊廷を駆けてゆく。
たどり着いたのは双極の丘だった。
崖すれすれに立つ人物を仰ぎ見る。
「彩李、決着をつけましょう。私は何が何でもあなたを止めなければなりません。」
「…あんたは何もわかってない。この世界に何の価値があると言うの?絶望したはずの奴が、今更どうして楯突くのよ!」
「わかってないのは彩李の方よ!あなたはこの世界に希望を見出せない哀れな人よ。」
彩李は私の言葉に反論する事なく、おもむろに右手を天へと伸ばした。すると私達の周りに青い化け物が何体も現れ、私達は円になって背中を寄せ合った。
「そいつらはあたしが人の闇から作り出したファントム達。この世の闇が深ければ深いほど強くなる。」
彩李はニタリと口角を釣り上げると、踵を返してまた一人でどこかに行こうとする。
「皆頼んだわよ…!」
私は四人にファントムの相手を頼み、瞬歩で彩李の後を追いかけた。