第14章 sign
「その顔でモテるなんて目が節穴ね。」
「なんやと!?心が誰よりもイケメンなら顔なんかどうでもええねん!」
「どうでも良くないわよ!しかもちゃっかり心綺麗ですよアピールきもいのよ!」
「はぁ!?」
二人が言い合っている隙に私は頭に人差し指を当て、大破にあることを伝える。
(ああいう人は脅せば喋る。今回のことについて吐かせる。)
頭から手を下ろし、艶斬に手をかける。
「燐光煌めけ…」
「まっ、隊長ストップ!」
突然大破が叫び、驚いた私は後ろを振り返った。
大破の顔には不思議な自信に満ち溢れていて、私は大破の意を悟り、艶斬に触れたままその場から一歩引いた。
「それなら俺の方が最適ですよ。」
大破が自身の斬魄刀を鞘から抜いて、解号を唱えた。
「跪け 聡夏(ソウカ)!」
解号を唱え終わると同時に、最上級大虚の真上に無数の光の槍が現れ、上に槍があると気付いた時には最上級大虚めがけて襲いかかっていた。
「ギャアァアアアアーーーッ!」
最上級大虚の断末魔が鼓膜を痛いほど震わせて、静まった頃には全身に槍が突き刺ささってうつ伏せに倒れていた。