第13章 smile
「…何でもありません。私は瀬越雲雀です。
この後のことは聞かされてますか。」
私の顔を食い入るように見ていた純可が静かに首を縦に振る。
「まずここに来て隊長に挨拶してから、零番隊について聞きなさいって総隊長に言われました…。」
「そうですか。零番隊は王属特務を主とする部隊で、護廷十三隊が扱えない任務を任されたり、それ以外は支援にあたったりします。そして一番大きな目的は尸魂界の霊力調節です。この隊舎の別棟にコントロールルームがあります。」
必死に話についてこようと頭を働かせる四人。
…少し一気に喋りすぎたかもしれない。
「もう一度説明して欲しい人は言ってください。」
すると純可がゆっくり右手を上げた。
「支援って、どんなことをするんですか…?」
「別の隊の手伝いです。大体は呼ばれて行くものですが、自分から行っても構いません。他には?」
全員の顔を見渡し、誰も質問は無いようなので次の説明に移る。
「零番隊では専用の地獄蝶を使用してもらいます。」
そう言って部屋の窓から入ってきたピンク色の地獄蝶を指に留めた。前まで無かったのだが、昨日の隊主首会が終わってからやってきた地獄蝶がこれだった。
「そして、戦闘の際に全員が意思疎通できるように特別な鬼道を修得してもらいます。」