突然ワシの目の前に現れた娘はトリップして来たようなんや。
第2章 トリップ!?
今吉side
なんや?橙宮のやつワシが動き回ってるん見て疑いおる。足のことバレとるんかな?いや、桃井も気付いてへんのに有り得んわ。
桜「今吉さん、部室って何処ですか?」
今吉「?どうかしたんか?」
桜「足診してください」
今吉「なんや、心配性やの~ええで、ついて来い?」
桜「はい。ついでに救急箱もお願いします」
アカン、これ完全に気付いとるな。そないに心配せんでもええのに。
今吉「着いたで?そないに気にせんといてええんやで?」
桜「足診してください。本当は痛い筈です!私の所為なんだから気にきます」
今吉「なんやバレとったの。自分観察力あるな~♪」
桜「そんなこと無いです、少し赤く成ってるんでシップ貼りますね?ごめんなさい」
今吉「おお、ありがとさん。気にせんといてや?そういえば橙宮は何処からきたん?」
桜「神奈川県横浜市鷹羅高等学校です」
今吉「?そないな学校あるんか?桃井?」
桃井「いえ、有りません。因みに桜ちゃんの情報が何一つとして無いです」
今吉「……は?」
情報が無いやと?桃井の収集力はそのターゲットの生年月日から家庭事情まで調べ尽くせるんやで?そうなると戸籍があらへんっちゅうことが考えられる。何でや?
そういえば橙宮はワシのことを知っとったな。他の情報を持ってたとしたら答えは簡単や。きく価値はある。