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陰陽の道≒式神との道

第7章 大人な狡猾-ひよこ豆-


無自覚だったけれど、彼を『先生』と呼んでは幾度も訪れたのは、会いたいと…少しでも傍にいたいと思っていたからだ。
なのに…気持ちを伝えたいのに、上手く言葉が紡げない。

「はぁん…っ、あんっ、あぁぁんっ」

紡げぬ言葉にもどかしさを感じていたのは、しかしほんのわずかの間だった。
後はもう、甘く激しく求められ、律動を刻まれ…そうして初めての絶頂を教えられた少女の思考は白く弾け、溶けていく……。

その後も幾度となく繰り返す少女の絶頂にいざなわれ、やがて男も滾る熱を少女の奥へと注ぎ込んだ。

しかし、男の昂ぶりは醒めるどころか尚も熱量を湛え、際限なく愛しい少女を求め続ける。

ぱちゅ…ぱちゅ…んっ!

激しい律動に、甘い少女の声が響く。
五感の全てに愛しい少女を感じ、止めどなく迸る情欲の中、男は僅かに残っていた理性を投げ捨てた。

「○○…私の……っ」
「んぁ…っ、は、ぁ、ぁぁんっ!ぁ…っ、せ…ん…っ!ぁんっ」

果てを知らぬ男の愛欲を少女は健気にも受け止め、その様が更に男を滾らせていく。

こうして、何も知らぬ無垢な娘は、夜の帳が、やがて朝の白い光に変わるまで、男の全てを教えられ、注ぎ込まれ…その想いもろともに幾重にも知らしめられることとなった。

男の言葉通り、少女は一夜の内に彼の多くを知る(というより知らされる)に至ったが、蕩ける悦楽に翻弄される中にあっては、むしろ男の方こそが、無垢な蕾を花開かせ、少女の多くを知り得たであろうことは明らかである。


朝になっても目覚めぬ少女の額に接吻を落としながら、その寝顔を飽くことなく、夜通し見ていた男…ひよこ豆は、額に掛かる少女の髪をそっと梳き、満たされたように目を細めた。

“確かめる”などという言葉を操り、思い焦がれる少女を手に入れた自分を、やがて目覚めるだろう○○は怒るだろうか。

「かもしれぬな」

容易に想像できる、少女の豊かな喜怒哀楽が脳裏を巡る。
だが、もう…限界だった。
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