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陰陽の道≒式神との道

第6章 堕ちる華-畜生鬼-


箍が外れた少女の狂おしい求めのままに、畜生鬼は時に笑い、時に不思議な優越感にも似た感覚を纏いながら、容赦なく○○の身体を、その…手に入れた言葉通り、自らの好きなように貪りつくす。

「はっ、良いね。お前は最高だよ、○○!」
「ぁっ、ぁんっ、い、ぃぃっ…」
「もっと…って、言え!」
「もっと…も、…と……っ」
「ああ、くれてやる。可愛い陰陽師殿のお願いだからな!」

ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ!

いつ果てるともしれない交わりは、やがて糸が切れた人形のように、○○が完全に崩れ落ちることで、ひとまずの終わりを見た。

「まあ、今日のところは、ここまでか」

激しい情交の気だるさを微かに纏いながら、畜生鬼は崩れ落ちた○○を抱き上げる。

畜生鬼にとっての情交とは、己の気の済むまで思う様に欲を吐き出し…かつ、如何に淫靡に楽しむかが最も優先されるものだ。

相手のことなどどうでも良いし、己の愉悦と悦楽こそが優先なのだから、その時の気分によってひどく乱雑に、冷酷に相手を弄んできた畜生鬼をして、しかし、彼が○○をそんな風に抱くことはなかった。

とはいえ、薬を盛られ、自らの意思を歪められた情交に晒された○○にすれば、それは十分以上に乱暴な出来事には違いないが。

しかし生憎と、今の○○にそんな自己主張をする力はない。

崩れ落ちた四肢は畜生鬼自身、自覚せぬ優しさでもって、ほどなく何処かへと消えた。
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