第14章 それは『悪戯』という名の…-具羅摩-
かつての己であれば、面倒だと…くだらないと切り捨てたに違いない。
だが…今の己は、違う。
欲しいものは…力では手に入らないと知ってしまったから……。
具羅摩は手始めに、あの南瓜祭の夜、○○に施した術を解くのを皮切りに、思い定めた決意に自らを投じた。
それが実を結ぶ保証など、何処にもありはしないが。
時に○○に近づく虫をこっそり(?)駆除しつつ、具羅摩は○○の一式神として、その身の安全と、何より、少女の心を気遣う術をも、やがて身に着けていった。
他の寵児仲間が再び何を言って来ようが、もはや相手にもしない。
○○に何かしようというのなら、本気で殺してやるぞ、と言い放って以来、そういえば二度と訪ねて来なくなった(もちろん手出しもしてこない)。
それでも…一度壊れたものは…壊してしまったものは、二度と元には戻らない。
いつか…新たな関わりを築くことができるまで……。
そうして、そんな日々の流れを経て…やがて年に一度の南瓜祭は、再び巡ってくる……。