第13章 遠い約束-氷獣鬼-
『番い』となるべく、呪を練り込んだ特別な精を相手の胎内へと注ぎ込む。
総じて『番いの術』や『番いの儀式』と称される…少女の奥深くへと注ぐ行為は、既に一度で事足りている。
しかし一度きりで、獣が満足できるはずもない。
その後の行為の全ては、獣がひたすらに○○を欲するがゆえのものだった。
ぬぷっ…ぐぷっ。
ちゅぷ…っ。
「ぁ…っ、っ、っ、っ!ひっ…んっ」
「は…、は…っ……くっ」
明るい昼下がりに幕を開けた交わりは、夜の帳が下りて尚、終わる気配を見せない。
ぐぽっ…ぬちゅっ。
「ぁ…ぁっ」
ちゅぷ、にゅぷ…っ。
「○○…はっ、ぁ、我が…妻(め)よ……っ」
ぱちゅん、ぱちゅんっ、と交わる肌の音に、少女の喘ぎに、心地好く目を細める獣の耳がぴくぴくと揺れる。
「は…っ、ぅ、ぁっ、ぁっ、ぁっ…ぁ」
幼かった少女と交わした『約束』を果たした獣は、手に入れた少女…否、彼にとってはもはや愛しい妻となった甘い声に、更なる酔いを深めていった。