第12章 唯-小鳥遊正嗣-
「私は…貴女を見つけたんだよ」
「?たかな…っ、ふぁっ…ぁぁっ」
優しく…けれど淫らに誘う愛撫を施しながら、正嗣は○○の、露わになった胸元に接吻する。
音を立てて吸い上げては、○○を官能に誘った。
「んぁっ…ぁ、たか、な…、ひ、ぁっ、私…ぁっ」
「○○?」
「私…私…っ、全部思い出したはずなのに…あの夜の、こと…覚えてないことが、あっ、て…っ」
「私に抱かれている間のこと?」
「~~~っ、は、ぃ」
意地らしくも恥ずかしそうに訴える少女に、男の欲は一層増すが、何でもない素振りを装って、正嗣は微笑んだ。
「ああ、それは……。暗示は関係ないと思うよ」
「え?」
「あの夜の貴女は、快楽に意識を蕩かせていたから…ね…っ」
「そ…なっ、はずか、しっ…ひぁ、ぁっ!?」
「でも、本当のこと…だよ?」
囁きさえも愛撫に変えて、正嗣は○○を優しく愛欲の波に攫っていく。
「たか…な、し、さ…っ」
「愛しているよ、○○……。ずっと、一緒にいてくれるね?」
「……は、ぃ」
余すことなく与えられる愛撫に身をくねらせ、甘い声を上げながら、○○は正嗣の言葉に、こくこく、と必死に頷く。
それが堪らなく可愛らしくて、正嗣は…あの夜には、少女を抱きながらも押し殺していた全てを解き放つように、○○の身も心をも溶かしていった。
「愛しい人…貴女は私の、ただ一人の人だ」
「たかなしさ、んっ!」
とろとろに溶けきった下肢を張り詰めた熱で穿てば、それだけで○○の意識が弾ける。
「んぁっ!ふ…っ、ぁ、ぁっ!」
ずぷっ…じゅぷっ!
もっと声が聴きたくて、甘い旋律を引き出したくて、正嗣は角度を変えては少女の内を堪能する。
「ひゃっ!?ひぁんっ!ゃっ…はっ、ら、め…ぇっ、そ…な…っ!」
ぐちゅぐちゅ、と淫靡な水音を奏でながら、正嗣は更に少女の奥へと自らを埋め、互いの熱が溶けあうように最奥を突いた。