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陰陽の道≒式神との道

第9章 狂犬?注意-双子座一族の薙刀士-


-オマケ的後日談その二・失策-


ナギと…いわゆる恋仲という関係になってから、○○にはちょっとした悩み(?)があった。

ちょっとやきもち焼きなのは相変わらずだけれど、彼なりに我慢(?)しているのが分かるし、以前よりも言動も大人っぽくなった気がする。

そして何よりの変化は、仲間の式神達とも、これまた少しだが、話したり、一緒に行動したりするようにもなった。

それが嬉しくて気持ちのまま褒める○○に、ナギは真剣な顔をして、それから、いつものほんわりとした笑顔を見せて。

「俺、もっと頑張るって決めたんだ。ずっと○○の傍にいられるように、○○が安心して頼れる男になる」

さらっ、とそんなことを言われた日にはもう、○○は真っ赤になる自分を止められなかった。

そうでなくとも、近頃のナギは男っぽく見える…というのは、恋人の欲目なのかどうかは分からない、けれど。
二人きりになった時…とか、それに……。

(あの時…とか……)

自分を抱くナギの目は艶っぽくて、色っぽくて……。
『可愛い』なんて思っていたのが、まるで嘘のような、雄の目をする…彼……。

以前は、ナギのそんな顔なんて知らなかったし…というより、彼のそんな表情も仕草にも気が付く余裕がなかったせいかもしれない。

ナギに抱かれるといつも、すぐに心も身体も溶かされて、すぐにいっぱいいっぱいになってしまう。
それは今も変わらないけれど、でも……。

(それでも何となく、分かるようになったってことは……)

彼の眼差しの熱さを…その仕草の一端なりと、感じ取ることができるようになった、ということは……。

「~~~~~っ!!」

○○は誰もいない廊下の隅で、一人へたり込んだ。
行き着いた答えに、○○はどうにも恥ずかしくなってしまう。

何故って、それはつまり……。

(慣れてきた…とか、って、こと…なの……?)

ナギに抱かれるという…そのことに……。

「ぅぅ~~~っ」

うっかりそんな答えに行き着いてしまった○○は、一人頭を抱えて悶絶した。
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