第9章 狂犬?注意-双子座一族の薙刀士-
○○の前でなら、眼帯を外したって構わない(キナには前もって言っておいた方が良いかもしれないが)。
でも、まあ、映る場面は選ばなければ、と思うから。
「今は駄目だけど。ねえ、○○……」
「え?ぇっ!ちょっ……!?」
「○○…欲しい……」
「ぇ……ナ…っ、んぁっ」
唐突に妖しい空気を露わにしたナギによって、○○は再び悦楽の波に攫われた。
何しろ、今の今まで必死に理性を総動員していたナギにとっては、もはや限界も限界。
爆発寸前の自分を抑えに抑えていた自分を褒めてやりたいとばかり、先刻以上の濃密さで、ナギは○○に覆い被さっていった。
「○○…好き…大好きだ……」
甘く掠れる囁きを受け止めた○○の腕が、ナギの背に回る。
それから……。
「私も……好き…………」
恥ずかしそうに、でも確かに聞こえるそれが…愛しい少女の答え……。
重なる唇越し、ナギの口元は幸せに綻んでいた。
-終?-