第8章 私の悩み
ー由女sideー
由女『はぁ、はぁ、グズッ…』
空き教室を飛び出した私は校舎裏に向かい、座り込んだ。
輝の言っていた事の意味は本当に分からなかった。
何故あそこで十邪の名前が出てきたのかも分からなかった。
ただ…
由女『私が好きなのは、十邪、なんかじゃ…ない、のに…』
本当は分かっていたんだ。
どうして輝を見てドキドキするのか。
どうして輝がモテるのが嫌なのか。
どうして輝に『十邪の事、好きなのか?』って言われて、胸がもの凄く苦しくなったのか…
全部全部…分かってたんだ。
私…
由女『輝の事が…』
ーーー好きなんだ…