第5章 私のトラウマ
由女『いった…っ』
床に尻餅を着いた私は打った部分を手で摩りながら、視線を上げた。
由女『っ…!?』
そこには、私を見下ろす少女達が居た。
みんな冷たい目をしている。
「暫く、そこで静かにしておきなさい。
…この泥棒猫が。」
そう言った次の瞬間、女の子達は扉を閉め、鍵をかけた。
「ま、誰か来ればの話だけどねー」
そう言った女の子達は、キャハハッと、高い声を出しながら去っていった。
由女『嘘…でしょ…?
だして…だしてよ…ねぇ、だして!だしてってばぁ!』
閉められた扉をおもいっきり叩くが、外には誰も居ない様子で、何の反応もない。
由女『やだ、怖いよ…助けて…輝…』
私は輝の名前を叫びながら、扉を叩き続けた。