第2章 はじまりの物語
神谷道場に着き、私はその家の大きさと庭の広さに怖気づいた
彼女は私の手無理やり引っ張り、縁側に座らせる
「剣心にお茶の準備をさせるから、あなたはここで待ってて。私は着替えてくるから」
薫さんはそう言って、去って行った
数分すれば、赤い髪に頬に十字傷がある男性がお茶を運んできてくれた
「お茶でござるよ」
優しい笑顔で私にお茶を渡す
私は頭を下げて、それを受け取った
そしてさらに数分後
薫さんが、着物姿で現れた
先ほどの袴姿とは打って変わって、綺麗な姿
薫さんは、私と男性の真ん中に腰を下ろし、お茶を一口すすった
「さて、と……」
軽い息を吐いた後、彼女は私に問いかけた
「真愛は、どうしてあそこで寝ていたの?」
寝ていたわけじゃないんだけど……
本当のことを話したほうがいいのかな
というか、まず私も聞きたいことがたくさんあるんだけれど
「というより、どこから来たの?みたことのない服装をしているけど」
見たことない服装……?
あぁ、制服のことか
・・・・・・もしかしたらまだ、洋服がない時代なのかな
私は、ゆっくりと口を開いた