• テキストサイズ

るろうに剣心【東京編】

第4章 想い




道場に帰った後は、夕食
そして寝た

私は眠れずに、縁側に座り夜空を見上げる
月の光が私を照らす

緋村さんと弥彦君と、そして私
居候が3人いて働いているのは薫さん1人
どう考えたって生活は苦しいよね
やっぱり働きにでかけよう
少しでもお金の足しになることをしないと

そして私はハッとする
こんな風に誰かのために動こうと思ったことなんてないから
少し自分の行動に驚いた
本当、こっちにきて私は変わったな

いつもいつも自分の殻の中に閉じこもって
世界は自分ひとりだけだと思っていた
そのほうが傷つかないでいられたから
でも、それはさびしさしか生まなくて
気が付いたら私は、人と関わることが苦手になって
あげくにいじめられ、最終的に自殺

こう考えてみると、いじめっていじめるほうだけに非があるんじゃなくて
いじめられるほうにも非があるんだなって思う
なんだかんだ言って私も悪かった
あの子たちにも悪いことをした
私が死んできっと苦しんでるよね

苦しめばいいって思って自殺したけど
今はそうは思わないよ
苦しまなくていい、私なんかのために
そう言ってあげたい

両親にも会いたい
会って謝りたい
一人娘なのに、勝手に死んで、きっと悲しんでるよね

『ごめん……』

自然と口からこぼれていた
謝っても意味ないのに

気が付いたら涙があふれていた
止まらないそれは、私の頬を濡らしていく
あっちの世界に戻りたいと思ってしまった
死んでしまった後の後悔
だからといって、この世界からも離れたくない
正直、この世界のほうがうまく生きれている気がする
ずるい、とはまさにこのことだ

/ 101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp