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隻眼男と白兎

第2章 日常へのサヨナラ、非日常コンニチワ


***

そして、今に至るってやつである。




……


今に至るって何⁉︎

いまの流れでなんでここにいるのか全然わかんないんだけどォオオオ⁉︎

え?私死んだんじゃないの?え?

さっきまで夜だったよね⁉︎


しかもあの遠くに見えるのアレだよね⁉︎

銀魂の世界のターミナル⁉︎

光に包まれてって、トラックだと思ったんだけど違うの⁉︎

漫画買ってトリップとか⁉︎

死んだと思ったらトリップとか⁉︎

どんだけオイシイ展開だよォオオオオ⁉︎


いや、落ち着け。そもそもトリップとかアレだ。
携帯小説の読みすぎだ。

あ、じゃあコレ夢か⁉︎そうだな⁉︎

ぁあ、帰ったらちょっと携帯小説とか自重しよう。



ぐにっ


ほっぺつねる。



…痛い( ; ; )



え⁉︎叩き方が足りない⁉︎



ボカッ

痛い

ガスッ

痛い

オラオラオラオラオラァァ!

イタイイタイイタイ!!!



覚めないィィ!夢から覚めないィイ!

てかコレ夢じゃないんじゃね?

ホントにトリップ?


ホントにトリップだとしたら携帯小説ならなんか主人公的な人に拾ってもらえるはずだけど、

ココなんにもないよぉぉ⁉︎

人いそーな気配ないよ⁉︎



とりあえず買った漫画読もう!何かヒントが…


バックある。
弓矢ある。
携帯ある。
道着着てる。
漫画…




…ないだとォオオオ⁉︎


なんで他荷物あって漫画だけないのォ⁉︎
私の500円返してぇ⁉︎



あまりの事態に頭を抱える。

なんだが今日は特に頭の中が忙しいのでキャパオーバーである。



ボスンっ



と音が出るように頭の中オーバーヒート。

私は考えるのをやめてその場にしゃがみこんだ。



とりあえず冷静になろうと辺りを見渡すと、

目の前に不自然に横たわる大きな円柱の石が見についた。


『コレって…?』


よく見れば足元には綺麗だが少し萎れた花が乱雑に散らばっていて、
横たわる石の手前の土が山形になっている。



『もしかしてお墓?』



誰だよ誰かのお墓こんなにしたヤツ!

ご先祖様は大事にしないと祟られるんだぞ!



私は散らばった花を集め、横たわる石を少し重いがやっとこさ山形の土の側に立たせ

きっとこれがお墓の完成系であろうものに直した。



『ふぅー!満足!!』

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