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隻眼男と白兎

第8章 黒い塊でも愛があれば関係ないよね!


二人分のチョコ菓子をペロリと食べ、満足気に煙管をふかす高杉さんにつられて私も煙管をふかしていると、

コンコンと部屋の襖がノックされた。


「晋助、連れてきたでござるよ」


それと同時に入ってきたのは万斉さんと


「変わった匂いがするねェ」


両目を閉ざしスンスンと鼻をひくつかせる男。


「おや、チサもいたでござるか。
丁度良い。紹介するでござる。
こちら岡田仁蔵殿。人斬りと怖れられる方でござるよ」


仁蔵と呼ばれた男が軽く会釈する。


『あ、新 チサです…。よろしく、お願いします』


体が強張り、自分の上辺だけ取り繕った笑顔がヒクつくのがわかる。





私がこの世界にやって来て、
今まで自分がいつの時間軸にやってきたのかわからなかったけど、




でもこれでわかった。







まだ始まってないんだ。





いつかは、わからない。






けど






紅桜は、









これから始まるんだ。




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