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隻眼男と白兎

第8章 黒い塊でも愛があれば関係ないよね!


サッと味方の人達が私の盾になってまた子ちゃんの玉を受ける。

もちろん倒れる瞬間にまた子ちゃんチームに雪玉を当て相打ちにするのを忘れない。

そこに横からサッと滑り込みまた子ちゃんに向かって雪を投げる私チームの隊士さん。

しかしそれをジャンプで交わし更に雪玉を当てるまた子ちゃん。

この瞬間また子ちゃんに隙が生まれる。

そこを

叩く!!


私は前を倒れる隊士さん達を死角にし、同じくジャンプする。

『お主は猪突猛進。なんとも無様に我が策にハマってくれたものだ!!』

「…くっ!!おのれ公明!!!」

私は持っている雪玉に力を込め、持ち玉が尽き無防備になったまた子ちゃんに狙いを定める。


そして。


ガラッ

バンッ


瞬間にその場にいた全員が凍りつく。


『……あ』

ヤベ。


「お前ェら…仕事もしないで何してんだァ?」

私の玉をまた子ちゃんの代わりに受けたのは、急に甲板に入ってきた高杉さんだった。


ものすごい真っ黒なオーラで私達を睨みつける。

それと同時に我れ先にと持ち場に戻る隊士さん達。


「あ!いけない!そろそろ三国志の時間っスー」

また子ちゃんは最近、三国志のアニメにハマっているらしい。
そそくさとその場から逃げて行く。

『あ!私も!そろそろドラ○もんの時間だ〜』

「お前ェは待てや」

高杉さんにガシッと襟元を掴まれた。


助けてぇ〜ドラ○も〜んんんん!!!

その後私は高杉さんに罰として色んな雑用を押し付けられました。




その日の深夜。

皆が寝静まった頃。

調理場にひっそりと佇む二つの影。


「あ、やっと来たスか」

『ごめん〜高杉さんに雑用押し付けられて〜

…てか!また子ちゃんすぐ逃げやがったな!!』

「ちょ!チサ!声デカいっス!!」

声を荒げ始める私の口を抑えるまた子ちゃん。
おっと、と私も声をひそめる。


「皆には内緒って言ったのはチサっスよ」

『ごめん、て!
じゃ、始めよっか!』


乙女の秘密の時間が始まります。


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